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ペンタゴンペーパーズ/最高機密文書

「ペンタゴンペーパーズ/最高機密文書」のネタバレあらすじと見所を紹介!

投稿日:2018年3月24日 更新日:

2018年3月30日(金)、世界の巨匠スティーブン・スピルバーグ監督の最新作「ペンタゴンペーパーズ/最高機密文書」が日本公開されます。

 

アメリカの映画でありながらその内容は日本にとっても看過できないテーマを扱ったもので、
公開前から大きな期待が高まっています。

 

今回は、「ペンタゴンペーパーズ/最高機密文書」のネタバレあらすじ、見所を紹介していきます。

 

映画「ペンタゴンペーパーズ/最高機密文書」の概要

映画「ペンタゴンペーパーズ/最高機密文書」は、
1971年にアメリカで起こったある事件の裏側で活躍するジャーリストたちの戦いの物語を描いた作品。

 

監督は数々のヒット作を世界に生み出してきたスティーブン・スピルバーグ、
主演は「プラダを着た悪魔」「マンマ・ミーア!」などに出演し現在ではアカデミー賞、ゴールデングローブ賞の最多受賞記録を持つ大女優、メリルストリーブ。

 

そしてメリルストリーブ演じるキャサリングラハムとともに世界を変えたベンブラッドリーを演じるのが
「ダビンチコード」などに出演し2016年にはアメリカの最高位勲章である「大統領自由勲章」を受賞する超大物俳優、
トムハンクスです。

 

監督、主演俳優陣を見るだけでもゾクゾクしてくるような映画ですが、
その内容ももちろん現代社会に突き刺さる強烈なもの。

 

映画「ペンタゴンペーパーズ/最高機密文書」の内容について見ていきます。

 

映画「ペンタゴンペーパーズ/最高機密文書」のネタバレあらすじ

まずは公式サイトで公開されているあらすじを見ていきます。

 

[bq uri=”http://pentagonpapers-movie.jp/about/”]1971年、ベトナム戦争が泥沼化し、アメリカ国内には反戦の気運が高まっていた。国防総省はベトナム戦争について客観的に調査・分析する文書を作成していたが、戦争の長期化により、それは7000枚に及ぶ膨大な量に膨れあがっていた。
ある日、その文書が流出し、ニューヨーク・タイムズが内容の一部をスクープした。
ライバル紙のニューヨーク・タイムズに先を越され、ワシントン・ポストのトップでアメリカ主要新聞社史上初の女性発行人キャサリン・グラハム(メリル・ストリープ)と編集主幹ベン・ブラッドリー(トム・ハンクス)は、残りの文書を独自に入手し、全貌を公表しようと奔走する。真実を伝えたいという気持ちが彼らを駆り立てていた。
しかし、ニクソン大統領があらゆる手段で記事を差し止めようとするのは明らかだった。政府を敵に回してまで、本当に記事にするのか…報道の自由、信念を懸けた“決断”の時は近づいていた。[/bq]

 

映画「ペンタゴンペーパーズ/最高機密文書」の背景となっている事件は、
アメリカ、そして世界の歴史を大きく変えた事件でした。

 

この事件には当時のニクソン大統領や機密文書を内部告発した政府側の人間ダニエル・エルズバーグ、
ニューヨークタイムズの記者たち、ワシントンポストの記者たちが大きく関わっているわけですが、
映画ではワシントンポストの記者たちにスポットを当てて物語が進められています。

 

彼らが機密文書の情報を入手してから報道にいたるまでの葛藤、そして勇気ある決断で世界の運命を変えていくまでの軌跡が描かれています。

 

ペンタゴンペーパーズの実話の内容

「ペンタゴンペーパーズ/最高機密文書」の実話の内容とは?【当事者たちの現在】



 

スピルバーグが映画「ペンタゴンペーパーズ/最高機密文書」にかけた思いとは?

引用元:http://www.colorfully-life.com

 

実はスピルバーグ監督は、今作「ペンタゴンぺーパーズ/最高機密文書」を”今、このタイミング”で世に出すことにこだわったそうです。

 

というのも、この作品は現代社会との共通点が多い作品となっているからです。

 

映画で描かれている「ペンタゴンペーパーズ事件」があった1971年のマスコミの状況は現代のマスコミの状況は非常に似ており、
「自由の国」を謳いながらマスコミは権力に圧力をかけられ、国民に自由に真実を伝えていくことができていないのが現状です。

 

キャサリングラハムやベンブラッドリーの果敢な行動によってジャーナリズムのあり方・社会のあり方は一度変わったものの、
彼らが生み出した熱はすでに冷めまた振り出しに戻ってしまっているということですね。

 

だからこそスピルバーグ監督は今のタイミングで「ペンタゴンペーパーズ/最高機密文書」を公開し、
社会がもう一度「ジャーナリズムのあり方」について考える
きっかけを作ろうと考えたのでしょう。

 

この映画は日本での公開に先立ってすでにアメリカでは2017年に公開されているのですが、
この公開した西暦にも大きな意味があり、
スピルバーグ曰く「17を逆にすると71で、両者は数字的にいとこのような存在だ」と語っています。

 

まるで歴史が「今こそ世界が変わるべきだ!」ということを私たちに伝えているようにも思えます。

 

その歴史のメッセージを受けとり映像作品を通して代弁しようとしているのがスピルバーグ監督なのかもしれません。

 

映画が伝えるメッセージ外にも、スピルバーグ監督は作品で描かれる人間模様についてもこだわったそうです。

 

特に主人公のキャサリングラハムとベンブラッドリーの関係。

 

ベンはキャサリンの部下でありながら時折上司のようにキャサリンの背中を押していきます。

 

当時の「女性が大きな物事に対して意思決定権を持つ」という価値観がなかった時代に、
キャサリンが世界を変えるほどの大きな決断をし強い女性へと変貌を遂げたのは、
ベンブラッドリーの強い支えがあったからだと言えるでしょう。

 

この映画がただの歴史映画ではなく「ヒューマン映画」と言われる所以は、
スピルバーグの「人間模様を描く」ということへのこだわりがあったからに違いありません。



 

キャサリングラハム(メリルストリーブ)の強い女性への変貌

引用元:https://www.celebpress.jp

 

次に、映画に登場する主要な人物たちについてもう少し掘り下げていきたいと思います。

 

メリルストリーブ演じるキャサリングラハムが生まれ育ったのはとても裕福な家庭で、
父親は初代世界銀行総裁にも就任したユージーンメイヤーです。

 

キャサリングラハムはシカゴ大学に進学すると労働問題に関心を抱くようになり、
卒業後はサンフランシスコの小さな新聞社での勤務を経て、
ワシントンポストで働き始めます。

 

その後キャサリンは夫であるフィリップグラハムに出会い結婚、4人の子供に恵まれるも、
夫はキャサリンの父親から任されたワシントンポストの会長というポストのプレッシャー・重圧に耐えられなくなり、
次第に精神を病み最終的には自殺を遂げてしまいます。

 

当時アメリカの女性というのは「慈善活動や家事だけをこなすのが当たり前」とされていた時代で、
ましてや女性がリーダーシップを取るなんて価値観は存在していませんでした。

 

しかし夫が急逝したことでキャサリンがワシントンポストを引っ張っていかざるをえなくなり、
発行人、社長、会長を歴任していきます。

 

ペンタゴンペーパーズの事件で機密文書を報道するかしないかの決断に迫られた時、
ワシントンポストの決定権はキャサリンが握っていました。

 

しかし自分がリーダーシップをとって大きな意思決定をするということをそれまでの人生でしてこなかったキャサリンは、
自分だけでなく社内の人間、そしてその家族の運命をも揺るがしかねないような決断をする勇気がありませんでした。

 

しかしベンブラッドリーを始めとした熱いジャーナリズム精神を持った社員の後押しがあったことでペンタゴンペーパーズを報道することを決意。

 

そしてその勇気ある決断がベトナム戦争の終結、
そしてその後のウォーターゲート事件の究明につながっていったのです。

 

これがきっかけでキャサリングラハムは「アメリカで最も影響力のある女性」として名を知られるようになり、
現代においても強い女性に憧れる人々からの理想像として語り継がれています。

 

「蚊トンボを獅子へと変える」と表現すればいいのでしょうか?(某マンガに出てきた言葉です)

 

たった一瞬振り絞った勇気が気弱で意思の弱い女性を
「世界で最も意思の強い女性」へと変貌させたのでした。

 

メリルストリーブ演じるキャサリングラハムの姿は、
私たちが何か大きな決断に迫られた時、
私たちの背中を押してくれる存在になるかもしれませんね。

 

キャサリングラハムの生涯について

キャサリングラハムの生い立ちから経歴、現在【ウォーターゲート事件に影響を与えた人物だった】



 

ベンブラッドリー(トムハンクス)のブレないジャーナリズム精神

引用元:http://realsound.jp

 

トムハンクス演じるベンブラッドリーはもともとは海軍の情報局に勤めていた人物で、
第二次世界大戦時には太平洋の通信役員として働いていました。

 

戦後は記者になり、その後アメリカ情報局のスタッフなどを経て
1960年代からはワシントンポストの主幹として活躍していきます。

 

ベンブラッドリーは「真実を伝える」ということに対して決してブレないこだわりを持っていました。

 

ベンはキャサリンとは対照的で、もともと熱くアグレッシブな性格。

 

機密文書の報道についてキャサリンが決定をしかねている時でも、
ワシントンポストの多くの幹部が報道に反対する中でベンは「真実を伝えるべき」という確固たる信念から、
「ペンタゴンペーパーズを公開すべきだ」という意見を主張し続けました。

 

ワシントンポストに先駆けてペンタゴンペーパーズを出版すようとしたニューヨークタイムズが仮処分命令を受けている中で、
自分も罪に問われる可能性があるにもかかわらず正義を貫き通したその姿勢は、現代社会の多くの人が見習わなければならない姿です。

 

「自分自身の正義」と「自身の保全」を天秤にかけて、
前者を優先できる人がどれだけいるでしょうか?

 

人生のあらゆる場面において後者を選べば無難でそれなりに豊かな生活を送ることができますが、
大きな偉業を成し遂げた人は必ずと言っていいほど前者を選択しています。

 

「あの時ああしておけばよかった」といった後悔は多くの人が持っていることだと思いますが、
ベンの辞書には「後悔」などという言葉は存在していなかったのかもしれません。

 

映画「ペンタゴンペーパーズ/最高機密文書」の見所

スピルバーグ監督が作品にかけた思い、
メリルストリーブ演じるキャサリングラハムの変貌、
トムハンクス演じるベンブラッドリーのブレないジャーナリズム精神について見てきました。

 

作品を観る前であっても観た後であっても、
これらを理解することは映画「ペンタゴンペーパーズ/最高機密文書」を深く理解する上で大きな手助けとなるでしょう。

 

これら以外にも、政府側の人間でありながらペンタゴンペーパーズの情報を内部告発したダニエル・エルズバーグの存在も忘れてはなりません。

 

彼は事件発覚後スパイ防止法違反の罪に問われるものの、
最終的に公訴棄却の判決を受け罪を免れます。

 

ペンタゴンペーパーズ事件においてキャサリンやグラハムのようなジャーナリストたちの勇気ある行動が功を奏したのは言うまでもないことですが、
そもそものきっかけを作ったのは身の危険を冒しながら機密文書をリークしたエルズバーグだったのです。

 

まさにベトナム戦争終結のきっかけを作った人物だと言っていいでしょう。

 

また、キャサリンやブラッドリーの元で働く社員たちの活躍も見逃せません。

 

彼らはキャサリンら上の人間たちの決定によってその後の人生の行方を握られていた人たち。

 

上の命令であればどんなに危険が伴う報道であっても、必死にジャーナリストとしての責務を全うした人たちだったのです。

 

ワシントンポストが世界を変えることができたのは、彼らの協力もあったからだと言っていいでしょう。

 

ワシントンポストの社員一人ひとりのジャーナリズム精神も今作の大きな見所だと私は考えます。

 

「ペンタゴンペーパーズ/最高機密文書」で描かれているのは歴史上の複雑な出来事の一部分を切り取ったものにすぎません。

 

また、作品の構成自体も非常にシンプルで無駄が少ない作品となっています。

 

しかし、わずか2時間弱の中に収められたこの物語を見ることで、複雑な歴史的事実の全体像が見えてきます。

 

描かれている物語は非常に具体的なものであるにもかかわらず、
抽象的な部分がわかりやすく見えてくる作品なのです。

 

登場人物たちの人間模様といった具体的な部分、
伝えたいメッセージや社会が抱えている問題点といった具体的な部分を短い映画の中で器用に表現するあたり、
さすがスピルバーグ監督といったところです。

 

日本に住む我々であれば是非とも見ておきたい作品だと言えます。

 

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